Fragment

毛が逆立つほどに

by Yuki Hattori

「忙しい」とは「心を亡くす」と書くわけですが、ここ数日の余裕のなさには我ながら笑ってしまう。レッドブルと濃いコーヒーで無理やりに目を覚ましながら、今日もまたパソコンの前で朝を迎えてしまった。

原稿の〆切とか面白い仕事の依頼とか、ここまでなら良かったんだけど、休眠状態だった案件の突然の覚醒やら、自宅兼事務所の引っ越しとか、プライベートでのあれやこれ、頭から離れない一言などなどが、ここぞとばかりに一気にやってきて、絶賛テンパり中。心を込めて作りたいもの、心から感謝するべきこと、心がけたい小さなこと。いっぱいあるんだけど気がつけば日々に忙殺されている。たぶん毛が逆立っているんだろう、猫がしきりになだめにやってくる。

とはいえ、忙しいことは僕にとっては何よりも嬉しいことで、自分の作るものが誰かの役に立つことや、あなたに作って欲しいと求められること、これ以上の喜びはない。暇がない、そんな日々こそが幸せだと知っている。

で、経験上こうやっていろんなものが一気に集まってくるときって、人生がぐわんと動くよね。壁だと思ってよじ登ったらそれは大きな一段で、その先には新しいステージが広がっている。さて、次はどんな日々が待っているのやら。

できれば、穏やかな日々でありますように。