Fragment

Stickers Bomb

by Yuki Hattori

Start Freestyling.. g.o.a.tを書き始めるときに出てくるこの一文にいつも背中を押される。まぁそう気張らず好きに書けよ、って言われてるような。そっか、フリースタイルだもんね。好きにやるよ。

青春時代のあれやこれをヒップホップに捧げた僕は、ヒップホップ的なものについつい目がいってしまう。今、久しぶりに京都に来ているんだけど、祇園の路地裏で目を奪われたのは舞妓さんでも古い街並みでもなく、道端のステッカーボム。

錆びた鉄の扉にいろんなステッカーが貼られていて、T字路の突き当たりという「おいしい」場所にそれはあった。なにが「おいしい」のか分からない人にはただの汚れた壁なんだろうけど。

グラフィティの世界では人が書いた上から重ねて書くことがあって、それはステッカーでも同じ。ただし重ねるからには下のものよりクオリティが高くなければいけない。グラフィティは一種のマーキングだから、このルールによってうまいライターはどんどん縄張りを広げることができるし、逆にヘタクソはすぐに上書きされてしまう。
市場原理にも似たこのシンプルなルールは、今の僕のスタンスにも大きく影響を与えている。つまり、かっこいいやつが勝ち。

で、今日見かけた壁。少し地味な感じだけど、茶色のマクドナルドみたいにこれがKyoto Styleなのかなと思わせる妙な説得力がある。扉の錆びさえもうまく利用した借景のような、っていうのは考えすぎかな、うまく説明できないけれど、僕はこの壁に強烈に「京都」を感じた。まぁ誰にも分かってもらえないだろうな笑

同じものを見ても人によって色々な切り取り方があるもので、僕が見た京都はこんな感じ。ダサいステッカーみたいに上書きされないように、もっともっと頑張らないとね。